<setjmp.h>: ローカル外 goto

関数
int	setjmp (jmp_buf __jmpb)
void	longjmp (jmp_buf __jmpb, int __ret) __ATTR_NORETURN__

説明詳細

C言語には、恐れられたgoto文がありますが、これは、同じ（ローカル）関数内のラベルにジャンプするために使うことができます。別の（ローカル外の）関数に直接ジャンプするためには、Cライブラリとして、setjmp()やlongjmp()関数を提供しています。setjmp()やlongjmp() は、低レベルのサブルーチンプログラムにおいて、エラーや割込みが発生したときの処理に便利です。

注意

setjmp() や longjmp()は、理解やメンテナンスを難しくします。可能であれば、代わりの方法を使うべきです。

longjmp()は、グローバルレジスタ変数への変更を破壊することができます（変数を特定のレジスタに割り当てることができますか？を参照してください）。

setjmp()/longjmp()のとても詳しい議論は、W. Richard StevensによるAdvanced Programming in the UNIX Environmentの7章を参照してください。

例：

#include <setjmp.h>

jmp_buf env;

int main (void)
{
    if (setjmp (env))
    {
        ... handle error ...
    }

    while (1)
    {
       ... main processing loop which calls foo() some where ...
    }
}

...

void foo (void)
{
    ... blah, blah, blah ...

    if (err)
    {
        longjmp (env, 1);
    }
}

関数説明

void longjmp	(	jmp_buf	__jmpb,
		int	__ret
	)

あらかじめ保存されたスタックコンテキストへのローカル外ジャンプ

#include <setjmp.h>

longjmp()は、__jmpbが一致する最後に呼び出されたsetjmp()の環境を復帰します。longjmp()が終了したあと、__ret値を返し、対応するsetjmp()を呼び出したかのように、プログラムを実行します。

注意

longjmp()は、0を返すことはできません。もしlongjmp()の第2引数に0を与えると、代わりに1を返します。

引数

__jmpb	setjmp()の前回の呼出しで保存された情報
__ret	setjmp()の呼出し元へ返す値

返値

この関数は、永遠にreturnしません。

int setjmp

(

jmp_buf

__jmpb

)

ローカル外gotoのためにスタックコンテキストを保存します。

#include <setjmp.h>

setjmp()は、あとで使用されるlongjmp()の__jmpbのため、スタックコンテキスト/環境を保存します。setjmp()を呼び出した関数から戻ると、スタックコンテキストは無効になります。

引数

__jmpb

jmp_buf型変数の環境を回復できるスタック情報

返値

setjmp()から直接戻るときは0を返し、保存したコンテキストを使いlongjmp()から戻るときは0以外を返します。